2003年 / ラベル作成
担当 / Eiko Goto
明治屋産業時代に作成したもの。
明治屋産業の酒販事業部からの依頼で
当時のダイエーホークスの優勝記念に
焼酎を出す企画があり、
企画制作課からデザインを出すことになった。
デザイン合戦は何度もあり、
もう一人のデザイナー洋平くんとよく戦ったものだ。
彼が勝ったり、私が勝ったり、毎回楽しかった。
回りのスタッフも今回はどっちが採用か!
なんてからかったりしていた。
洋平くんのデザインはシンプルで
お洒落な感じや温かみもあって私は好きだった。
本人もなんかほっとする人物でみんなから好かれていた。
この焼酎ラベルの依頼が来たとき、まずは誰に文字を書いて
もらうか、そこから始まった。
何人か候補があった。
私は家の近くにある和雑貨の店の店主が書く文字を
一度目にして一目ぼれしたことを思いだし、
早速その店に問い合わせた。
「よか風」の書家・中島広輝さんとの出会いである。
「鷹が大空をはばたくようなイメージでお願いします。」
と私は伝えた。彼は快く応じ、目の前で一筆がき。
それはお見事だった。当然、彼は何人かの候補者を退き、
大抜擢をなした。
そして私は彼の文字をおおいに生かしたかったので
あえてシンプルにレイアウトしたが鷹王の鳥の一部を
目に見立て金泊をはることは譲らなかった。
このシリーズは何本も作成され、
私が担当したもので「玄海の鷹」その後、屋号や
お茶ラベル、いろんなパッケージに彼は採用された。
その後も中島さんとはつきあいがあり、
子供が出産したときにお祝いとして「征一朗」の文字を
書いていただいたり、
ウエディングボードのプランに参加してもらったり、
彼が出演したテレビ番組に私も出演させてもらったりした。
時々道端で会うことも多く、
いつも変わらない笑顔になにかほっとするものを感じる。
彼の人柄は彼が書く文字によく反映されている気がする。
今では有名人の彼だが人柄は変わらず、
そして相変わらずアートな人なのである。